きゅログ
 

グリーンのアレンジメント

2015-05-18| テーマ きゅログ, 日常のこと, すきなこと |

 

糀谷にある「ギャラリー結」で開催されていた、フラワー・コーディネーターの北原まき先生の個展に伺いました。

思いがけぬご縁とご厚意で、お隣で開催されていたプリザーブドフラワーのミニレッスンに飛び入り参加させていただき、小さなアレンジメントを作りました。

メインの薔薇を選ぶ際、ピンクや赤などの美しい色の薔薇を見ながら迷っていたら、まき先生が最後に見せてくださったグリーンの薔薇に心惹かれて、グリーン系のアレンジメントを作ることに決めました。

生花を、ただそのままいけるのとは異なり、プリザーブドフラワーのアレンジメントは、まず「下ごしらえ」の準備が大切なようです。写真を撮り忘れてしまいましたが、薔薇の花も、花びらをすべて分解して、再構成することによって、花を大きく開いた状態に形作ります。

ついつい没頭してしまい、集中して手を動かしていると、時間が経つのを忘れてしまいます。

作品の出来映えはともかくとして、何かが出来上がっていく過程は楽しいものです。

 

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和布工房 ギャラリー結
大田区萩中1-10-27

 


 

さつき茶会

2015-05-10| テーマ きゅログ, すきなこと |

 

青空が広がった5月の連休のある一日、先生のお茶室で茶飯釜の茶事が催されました。

茶飯釜は、茶湯と同じ釜を用いて、懐石の「ご飯」を、茶席で炊きます。

その由来は、千利休と同時代の侘び茶人、丿貫(へちかん)が
高価な道具を一切持たず、手取り釜ひとつで、雑炊も茶も
まかなったことにあるのではないか、と伝わっています。

茶飯釜は、両面に、それぞれ「飢来飯」と「渇来茶」という文字が
鋳出してあります。
「飢来飯」は、腹が減ったら飯を食べに来てください、
「渇来茶」は、のどが渇いたら、茶を飲みに来てください、
という意味で、ご飯を炊くときと、茶を点てるとき(湯を沸かすとき)とで
釜の向きを入れ替えます。

また、ご飯の炊ける香りを味わうために、
茶飯釜の炭点前の際には、香は焚かないそうです。

「松風清心」とお軸に記されたことばがピッタリな
初夏の爽やかな風が流れる茶室で、
茶飯釜に白米を入れる美しい所作拝見し、
ご飯を炊いている炭の音や色を楽しみ、
だんだんご飯が炊けてくる美味しそうな香りを味わい、
滅多にできない貴重な経験をさせていただきました。


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皐月茶会

<本席>
床:「松風清心」 希斎 
釜:茶飯            

<濃茶席> 
水壷:   青磁 浮牡丹      
茶入:   京            
仕覆:   回々織
茶盌:   青井戸脇         
茶杓:   千代の友 
蓋置:   唐銅 胴〆  浄雄造
建水:   木地 曲
御茶:   金輪    丸久小山園詰
菓子:   まんじゅう 山田屋製
器 :   縁高          

<薄茶席> 
花 入:  竹 亀甲
花  :  
薄茶盛:  葵 唐草        
茶 盌:  志野    源九朗窯             
替  :  赤膚    楽斎造
蓋 置:  京    昭阿弥造
御 茶:  和光   丸久小山園詰
菓 子:  あん松露 千壽堂 和三盆 


 

春のお茶会。

2015-04-13| テーマ きゅログ, すきなこと |

 

春の青空の日曜日、私のお茶の先生がお席持ちをされるお茶会があり、
私も、お点前をさせていただきました。

今回のお席のテーマは、「平和」と「さくら」。

当日は写真を撮る余裕がなく、写真でご紹介できないのが残念なのですが、
床の間に飾られた掛け軸やお花、香合、釜、そしてもちろん、
茶碗や茶杓、お菓子など、茶室の中の要素の一つひとつに
亭主である先生の平和への思いや、季節感を反映した美意識が
込められていました。

お茶会でお客様たちは、正客と亭主が繰り広げる問答を通じて、
お道具が選ばれた意図を知るだけではなく、自らの五感をフル活用して、
亭主の「おもてなし」を読み取ります。

舞い散る桜の花びらの美しさを楽しめるのは、
私たちが、いま、平和な世の中に暮らしている証。

今年は、終戦から70年を迎える節目の年だからこそ、
選ばれたテーマだそうです。

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利休が茶の湯の心得を百首にまとめた「利休百首」の一つに
以下のものがあります。

「茶の湯とは ただ湯をわかし 茶を点てて のむばかりなる 事と知るべし」

茶道というと、敷居が高いイメージを持たれることもありますが、
私は、その根本にあるものは、実は、非常にシンプルなものではないかと
捉えています。

形式にこだわり過ぎると、心が伝わらないし、
形式を無視すると、無作法になる。

その微妙なさじ加減の中で、移りゆく季節や美意識が
茶室という空間に反映されるのではないでしょうか。

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平塚茶道協会 茶会
2015年4月12日(日) 於 光円寺 庫裏席

<会記>
床: 「不動干戈致太平」(ふどうかんかたいへいにいたす) 巨海(大徳寺 349世)
※武器を動かさなければ平和に到る、の意。

花入: 紫青銅 長壺 山口浄雄 造
花: 白雪芥子
香合: 琵琶 眞清水蔵六 造

釜: 桜川地文 佐藤浄清
炉縁: 鎌倉 四方斎在判 博古堂 造

棚: 自在 宗白好
水壺: 一重口 清水六兵衛 造
薄茶盛: 輪島 富士ヶ峯 四方斎在判 松寛 造

茶碗: 青井戸脇
替: 黒楽(円相)
替: 嵐山

茶杓: 祈り 牧雲(南禅寺)
蓋置: 薩摩 千切 沈寿官
建水: 備前

御茶: 金輪 小山園 詰
御菓子: ひとひら 菊毬製